音楽・音・音楽療法

2024.06.12

【検証】藤井風の音楽で認知症予防!? 脳に効く3つの理由

img

流星の如く現れた日本のシンガーソングライター。
12歳の頃からYouTubeにピアノやサックスの演奏動画を投稿し、岡山弁を交えた弾き語りなどでチャンネル登録者数を増やしていきました。2019年にファーストシングル『何なんw』が配信されたのを皮切りに次々と楽曲がリリースされていき、2020年にメジャーデビューしました。youtuberからのプロ転身です。夢がありますね。
藤井風の音楽は、多くの人々を魅了し、その音階やメロディには独特な魅力と不思議さがあります。彼の音楽がどこか心に響き、特別な感覚を与える理由には、音階の使い方が大きく関係しています。
ということで藤井風の音階の魅力と不思議さを語り、なぜ認知症予防の効果があるかを語っていきたいと思います。

1. ジャンルを超えた多彩な音階の使い方

彼の音楽は、ジャズ、クラシック、ポップス、R&Bなど、さまざまな音楽ジャンルを巧みに融合させています。ある瞬間には和風の旋律を感じさせ、次の瞬間にはモダンな洋楽のような響きを持つことがあり、これが彼の音楽をユニークにしています。特に、彼は日本の音楽特有の「五音階(ペンタトニック)」を現代的なサウンドと結びつけることで、聞き手に懐かしさと新鮮さを同時に感じさせることができます。懐かしいと思っていたら、急に未来的なサウンドに引き込まれる、その予測不能さが藤井風の音楽の醍醐味です。
懐かしさに記憶や感情に関連した脳の働きを活発に保つ力があり、さらに違う音階に変化することで脳を多角的に刺激することになります。

2. 音階の意外性と変化するハーモニー

藤井風の楽曲は、意外なコード進行や音階の変化が頻繁に見られます。例えば、静かで穏やかなメロディが続く中で、急に転調してエモーショナルな高揚感を与える場面や、あえて不安定な音階を使用してリスナーの心に不安や緊張感を持たせ、その後に解放感を与える場面など、感情を揺さぶるような音階の変化が特徴です。

彼の音楽を聴いていると、まるで物語が展開しているように感じることがあり、これが藤井風の音階の魔法です。単純なメロディで終わらず、「たぶん次はこうだな」を上手に裏切り、常に予想外の展開が待っていることで、リスナーは次に何が起こるのかを期待しながら聴き続けてしまうのでこれらを聴くと、脳は「次は何が来るんだろう?」と期待して働き続けます。この予測不能な音楽体験こそが、脳を鍛え、認知症予防につながります。

3. 心に残る「間」の使い方

音楽には「音」と「間」がありますが、藤井風は「間」の使い方が非常に巧みです。彼の曲には、意図的に音を少なくし、リスナーに「間」を感じさせる瞬間が多く存在します。この「間」は、次の音がどのように響くかを予感させ、緊張感を高めたり、静寂から生まれる感情の動きを引き出します。彼の音楽を聴くと、音が鳴り響く瞬間だけでなく、音が消える瞬間さえも美しく感じられるのです。

特にバラードやゆったりとした楽曲では、この「間」が感情の深みを増し、心にしみわたるような余韻を与えてくれます。音のない部分があるからこそ、次にくる音がより印象的になるのです。
特に、静かな部分から突然の転調や音階の変化が起こると、脳は驚きと共にその変化を記憶に刻み込もうとします。この音の「間」が、脳にリフレッシュ感を与え、次に来る音の予測と結びついて記憶力を強化する助けになると言われています。

どうでしたか?
藤井風の音楽には、音階の選び方、意外性、そして音と「間」のバランスが絶妙に絡み合っています。彼の音楽を聴くと、単なる音楽という枠を超えて、感情や心の動きを導く不思議な力を感じることができます。

今回、3つの根拠を紹介しましたが、彼の音楽の魅力をもう一つ付け加えるとすると
1つのコードに4つの音(セブンス)を多く使って音楽に深みを与えているところだと思います。少し大人の雰囲気だったり、音楽の高度さを作ります。
そしてさらに4つの音にもう一つ音を付けて「不協和音」を作って、さらに大人の上品な雰囲気を醸し出すこともやっています。ジャズ風に聞こえるのはこれが原因です。なかなかなかったですね、憎い手を使うヒット曲は。
だから子供たちが彼の曲を聴いて育つと、日本の音楽も本当に高度になっていくかもしれません。

最後に…

勝手に選ぶ藤井風楽曲ベスト5

  1. 帰ろう 
  2. きらり
  3. 優しさ
  4. もうええわ