【教訓】毒饅頭で仲直りした姑と嫁
日本昔ばなしにこんなお話があります。
嫁と姑が仲がとても悪く、いつも醜い言い争いや喧嘩が絶えない。姑は事あるごとに嫁をいびってばかりで、嫁はというと姑の言う事を素直に聞く事はありませんでした。
そんな家で、ある日、農作業を段取りよく一生懸命働いて済ませ 早く帰宅した嫁に、姑は「仕事をさぼって何をのこのことこんなに 早く家へ帰ってくるのか」と、それはすごい悪態をついたそうです。
そして、「ちゃんと働いて来い」と家を追い出される様にまた畑に向った嫁は、畑に戻らず、寺の和尚さんの所に行った。
以前は、村でも評判のとても仲の良い2人だったのにどうしてこげなむごい事を言われなあかんのかと、姑を懲らしめてやろうと、嫁は和尚さんに相談したら、和尚は名案があると言いながら 大きな“毒饅頭”を嫁に差し出す。
『その、毒饅頭を一口でも姑が食えば、7日目に姑は死んでしまう。だから、持って帰って姑に食わせろ。しかし、7日で死んでしまうんだから毒饅頭を姑が食うたら出来る限りいたわりの言葉を掛けて優しくして上げなさい。』
とも助言をする。
嫁が毒饅頭を持ち帰ると、姑は喜んで大きな饅頭を全部食べてしまいます。嫁はそれからというもの、姑に優しく尽くす。
そうすると姑も打って変わって嫁に対して優しくなる。
嫁は取り返しがつかない事をしてしまったと、後悔して泣き始めました。その様子を見た医者は「実はあれは元々毒ではない、良薬だったんだよ。」と、ネタばらしをし、「今のあなたのその心を大切にするんだぞ」と諭しました。
やがて医者の言う通り、姑の病は全快し、二人は世間がうらやむほどの仲の良い嫁と姑になりました。
というお話です。
人間って結構単純なんですよね。人間と言うより人間関係かな。
複雑にしているのは自分たちで、本当はもっとシンプルなんですよね。
人に優しくされたいなら、自分も人に優しくしなければならないという教訓ですね。
「毒饅頭」に頼らずに、相手にしてほしいことを、自分からしてみる。
何か変化が出てくるかもしれません。