介護離職 本・映画レビュー

2024.11.05

【賛同相次ぐ】社会の常識を変える「親不孝介護」 

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親の介護が必要になって、仕事をやめざるを得ない人、介護離職が急増している昨今、弊社介護事業者として、なるべくその数字を下げたいという思いで、このブログでも様々なテーマを上げて介護離職にならないように、応援できるような記事制作に臨んでいきます。

 

そんな中で参考になるのかどうかわかりませんが、おすすめ本です。介護に悩める人たちに「余裕」や「希望」を与えてくれる本をご紹介いたします。
思わず手に取ってしまうようなタイトルの本。

 

『わたしたちの親不孝介護 「親不孝の呪い」から自由になろう』

 

様々な著名人のリアルな介護に対する経験、思い、考えが語られています。
介護イコール、究極の親孝行であるべきでは?に対抗する社会全体の「介護」に対する考え方が変わってきた証といわんばかりの本音を集めた本ってとこでしょうか。

 

完璧な介護ってないんです。 介護する側もされる側も人間だし、生きてきた人生は十人十色、今置かれている状況も百人百色って感じ。その中でいきなり介護が必要になって、慌てふためき、いろんな選択をする中でどんどん罪悪感に浸っていってしまう。何が正しくて何が間違っているかなんてもうわからなくなってきた。

介護離職まで追い込む介護の重荷、その裏にある社会通念上背負わされる責任、見えない圧力、今それを国民全員が手放さないと本当の超高齢社会を乗り越えられないんじゃないか。

介護は誰もがいつか自分ごとで経験することで「対岸の火事」ではなくなってきています。
これから団塊の世代の方たちが後期高齢者になる中で、団塊ジュニアたちが息子(娘)になります。そうなると国民の大半が介護で何らかのかかわり方をしていく時代に突入します。

 

常識や思い込みをまずぶっ壊そうぜ!って、そんなメッセージで、介護の現実に耐える人々やその周囲の人々にとって、共感し、考えるきっかけを与え、社会に光を照らすような本です。

「介護は、親との距離を取るほうがうまくいく」
「親孝行のつもりで介護をすると、親も自分もだんだんつらくなる」

爆笑問題・太田光さん、「残酷な天使のテーゼ」の高橋洋子さんをはじめ様々な専門家が自らの「親不孝介護」を、あるいは「親孝行介護による失敗」をNPO法人となりのかいご代表、川内潤さんと明るく、深く、面白く、対談形式で語ります。

「親孝行の呪い」から自由になって親も自分も幸せな人生を送りましょう。

 

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” 介護で悩む人たちを一人でも多く救い隊 “ からのメッセージ

 

🔳介護と距離感


介護は親孝行とは違う。まずきっぱりと線を引きたいですね。
介護との向き合い方は人それぞれでこれが正解であるというものがあるわけではありません。
ただ、「正しくありたい」「こうあるべきだ」という考えに縛られて、介護というものに自分自身の時間や可能性を奪われてしまっている方もたくさんみえます。

介護と向き合う時間も、親と向き合う時間となり大切な時間と言えるのですが介護を好んで行っている人は除き、もし介護を強いられてそのことによって仕事ができなくなったり、自分の自由な時間が奪われたり自分の可能性が奪われたりする場合は、環境を変えていく必要があります

親の介護から逃げるという発想ではなく、介護と言う現実を客観的に見るということが親も自分も幸せになる第一歩であるという考えを持つことがすごく大切であるとこれまで1万人を超えるご利用者に関わることで感じているところです。

🔳一人で悩まない


「その道の専門家」と「自分と同じ境遇にある人」の声は参考程度に聞く耳を持つことが大事です。同じ境遇にある人たちがたくさんいて、共に苦しんでいる状況をただ知るだけで、孤独感は解消されます。

それに、あとから言うように、介護というものは本人や家族の問題だけではないんです。
その切り離しや役割分担が上手に行えると、一種上手な生き方と言えます。

介護と向き合う時間は決して無駄なものではないのですが、なるべくなら悩む時間を減らしたい。そのための一番の近道は一人で悩まないこと。

🔳「正解」があるのではなく「選択」がある


介護の在り方に正解があるわけではなく、介護を一つの人生の「問題」と捉えるとその「問題」に対する解決方法は無数にあります。介護サービスもケアマネージャーもそれ以外の社会資源もさらには介護との向き合い方まで、あくまでもご本人やご家族が選択するものです。
その選択肢を増やすことが大切で、選択肢を増やすためには当然お金も必要になりますが、もっともっと大切なことは常識の呪縛から解放されることなのかもしれないってこれまでいろんな方と関わって強く思います。

🔳吹っ切れるまでの過程を支える考え方


人間は必ず年を取る。そしていつか介護が必要になる人が大多数です。
なのであれば、

それって家族だけの問題なの?

からスタートし、

「高齢になってその人に起こることに対する責任」からは解放されましょうという考え方が広がれば、一人でも多くの人を救えるのではないかなと考えています。